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故国の滅亡を伍子胥は生きてみれませんでしたが、私たちは生きてこの魔境カルト日本の滅亡を見ます。
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https://shutou.jp/post-3791/

景公狐白裘を衣て、天の寒きを知らず、晏子諌む【第二十】

景公の時、雪と雨が降ること3日にして晴れなかった。

公は狐白裘をはおって、堂の階段に座っていた。 晏子は入って見え、しばらく立っていた。
公は「おかしいのう、雪と雨が3日続いたのに、寒くない」と言った。
晏子は答えて「寒くありませんか」と言った。
公は苦笑した。
晏子は
「嬰はこう聞いています。古の賢君は満腹しても他人の飢餓を思いやり、温かくても、他人がこごえているのを思いやり、安逸しても他人の労苦を思いやる、と。 いま君はこれをご存知ありません」
と言った。
公は「よろしい、寡人は子の教えに従おう」と言い、裘(毛皮の衣服)を出し、蔵米を出して飢寒の人民に分配した。
誰彼差別なく施し、国をめぐって行い、 その名をとどめることなく、仕官したものには一ヶ月分を、病人には一年分を与えた。

孔子はこれを聞いて「晏子はするべきことを明らかにし、景公は善行をおこなった」と評した。

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今の日本の天皇家・為政者・官僚はどうだろうか。

お読みくださりありがとうございます。
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・景公寒途に遊び死胔を恤えず、晏子諌む【第十九】

景公は外出して冬の途に遊び、死体を見ても黙然として憂色もないようであった。
晏子は諌めて
「昔わが先君桓公は遊覧した時、飢えた者を見ればこれに食を与え、病める者を見ればこれにお金を与えました。
命じて労役をさせても過労させることはなく、税金を取り立てても、多く取らないようにされました。
そのため先君が遊覧しようとすれば、人民は皆喜んで『わが村に遊覧してほしい』と言うほどでした。
いま君は冬の途を遊び、40里にわたって人民は財力を尽くしても、君の徴収に応じきれておらず、労力をつくしても、なお君の使役をまなかいきれておりません。
人民は飢え凍えて、死体が道にならんでいます。
にもかかわらず君はこれを憂えません。
これは君主としての道に反しております。
人民の財力が尽きて下は上に親しむことがなく、 君はおごり贅沢になって、上は下に親しむことがなく、上下はたがいに離れていきます。
君臣が親しむことがないのは、これ夏・商・周三代の衰えたゆえんです。
いま君をこれを行っておられます。嬰は公族が危うく、異姓の福となることを恐れています」

と言った。

公は
「そのとおりだ。上が下を忘れて、民財を多く取って、民を忘れておった。わしの罪は大きい」
と言った。
ここにおいて死体を葬り、蔵米を民に施し、40里にいる民に夫役を1年間免じた。
そして公は3ヶ月遊覧しなかった。

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いい話です。


お読みくださりありがとうございます。
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景公公阜に遊び、一日に三過言あり、晏子諌む【第十八】

景公は外出して公阜で遊覧し、北面して斉国を臨み見て
「ああ、古より死がなかったならいいのになあ」
と言った。
晏子は
「昔、上帝は人の死を善いこととしました。なぜなら仁者はそれを休息と受け取り、不仁者は屈服と受け取ります。もし古より死がなければ、 太公、丁公が斉を保有して、桓公、 襄公、文公、武公が宰相となるでしょう。
君は笠をかぶり、賤者の服を着て、くわとすきで田の中で農事に従事されるでしょう。死を悲しむひまがありましょうか」

と言った。

公は怒り、顔色を変えて喜ばなかった。

しばらくして梁丘拠が六頭立ての馬車に乗って来る。
公は「あれは誰だ」と言うと、
晏子は「拠です」と言った。
公は「どうしてわかるのだ」と言うと、晏子は
「暑いおりに早く走ってきます。はげしければ馬は死に、あわただしければ馬は傷つきます。拠でなければ誰でしょう」
と言った。
公は
「拠はわしと和する者か」
と言うと、
晏子は
「これは同です。和とは、君が甘ければ臣は酸となり、君が淡ければ臣はきつくなります。
いま、 拠は君が甘ければ甘くしています。
これは同です。どうして和となることがありましょうか」
と言った。

公は怒って、顔色を変えて喜ばなかった。

しばらくして日が暮れてきた。
公は西面して彗星を臨み見て、伯常騫を召してこれを祓い、邪気を去らせようとした。
晏子は
「効果はありません。これは天の教えです。日月の気や風雨の有り無し、彗星の出現は、人民が乱れているために、天がこれを行っているのです。
よって吉凶禍福を告げて不敬を戒めるのです。いま君がこれを天の戒めとして受け入れ、諫言を受けて、聖人賢人を登用すれば、彗星は去らずとも、自ら滅びましょう。 いま君は酒をたしなみ楽に従い、政を修めず小人にまかせ、讒佞の臣を近づけ芸人を好み、天象をきらい聖人賢人を疎んじています。どうして彗星が去りましょう。 茀(彗星)もまた現れましょう」
と言った。
公は怒って顔色を変えて喜ばなかった。

晏子が卒するに及んで、公はおおいに出て泣いた。
「ああ、むかし夫子に従って公阜に遊んだ時、一日に三度わしを責めた。いま誰が寡人を責めようか」
と言った。


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・景公牛山に登り、国を去って死せんことを悲しむ、晏子諌む【第十七】

景公は牛山に遊覧して、北方にその国城を臨み見て、涙を流して
「どうしようもない、この広大な国を棄てて死んでしまうのを」
と言った。
艾孔と梁丘拠はこれに従って泣いた。

晏子はひとりかたわらで笑っていた。

公は涙をぬぐって晏子を見て
「寡人の今日の遊は悲しい。孔と拠は寡人に従って涙を流したのに、子がひとり笑うのはどうしてか」
と言った。

晏子は答えて
「賢者を登用して久しくこれを守らせるとすれば、 すなわち太公や桓公が久しくこれを守りましょう。
勇者を登用して久しくこれを守らせるとすれば、すなわち霊公、荘公が久しくこれを守りましょう。 歴代の君がこれを守ろうとすれば、いったいわが君はどの地位でそれをなされますか。
代わる代わる君位は継承されて、君に至ったのです。
それなのに、自分ひとりが永久に国を保有しようとなさるのは、後世にとって無慈悲であります。
無慈悲の君をひとり、へつらいの臣をふたり見ましたので、わたくしは笑ったのです」
と言った。


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>歴代の君がこれを守ろうとすれば、いったいわが君はどの地位でそれをなされますか。

上手いですね。。。

お読みくださりありがとうございます。
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上記文抜粋
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景公長く国を有つ楽を貪る、晏子諌む【第十六】

景公は淄水で遊覧して、晏子としずかに立っていた。
公は嘆き嘆じて
「ああ、国を長く保って子孫に伝えることなければ、 なんと楽しいだろうか」
と言った。

晏子は答えて
「嬰はこう聞いています。明君は無意味にその地位に居らず、人民は理由なく君主のもとに集まりません。
いま君は政を行っては国を乱し、 人民を棄てることが久しいです。
にもかかわらずこれを永久に保とうとしています。なんと難しいことでしょう。
嬰はこう聞いています。
よく長く国を保つ者は、よく善事をなしとげる者です。
諸侯が並び立ち、よく善事をなしとげる者は長くこれを保ち、 また多くのすぐれた人物が学んで、よく成し遂げる者は、先生といわれます。
先君桓公は、賢者を任用し、有徳者を引き立て、滅亡した国を興し、危うき国を援助して安定させました。そのため人民はその政を楽しみ、世間はその徳を高いとします。
遠くまで出かけて暴逆なる国を征討しましたが、その労務をいとむ者はいませんでした。
国内の諸侯を天子のもとに参朝させましたが、諸侯は怨みませんでした。
盛徳の君の行いといっても、これ以上のことはありません。

桓公の晩年は、徳を怠って楽に従い、婦人に溺れて、政は賢刁に計りました。
ここにおいて人民はその政に苦しんで、 世間はその行いをそしりました。
そのため身は胡宮で死んでも葬儀は行われず、屍は虫が湧くままに放置されました。

桀紂の最期もこれより悪いことはありませんでした。

詩経に『初めと同じであることはなく、よく終わることも少ない』とあります。
善事を成し遂げることのできない者は、君たる位を全うすることはできません。
いま君は人民に臨むこと仇をはたすようで、善を見ては熱いものを遠ざけるようで、政を乱して賢人を用いません。
必ずまわりに反対して欲望のまま人民をほしいままにして、 下を虐誅しています。
恐らくは禍がおん身に及ぶでしょう。
嬰は年老いて、君に久しく仕えることができません。
行いを改めることができなければ、致仕して身を終ろうと思います」

と言った。

・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
抜粋おわり
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