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故国の滅亡を伍子胥は生きてみれませんでしたが、私たちは生きてこの魔境カルト日本の滅亡を見ます。
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P R
銅のはしご より

上記文抜粋
・・・・・・・・・
自民「改憲草案」が 排除する 天賦人権,ものの理,お天道様


憲政記念館での鼎談のあと,国会前抗議に向かう人が少なからずいた金曜日。もちろん私も参加しました。 レイナ
 2015/07/24 

樋口陽一 小路田泰直 小沢一郎
「立憲主義の危機」はなぜ起きるのか
 近代日本史を振り返りながら
(4/ )
https://www.youtube.com/watch?v=RorHjGiD5Zg&feature=youtu.be
02:10:29
01:03:35~01:08:08 司会 住友 陽文 <内容省略・要旨の一部>
 大日本帝国憲法下での第 1次護憲運動。当時で言うと 憲政擁護運動 が大正デモクラシー。学界では「大正デモクラシー」という言葉を使わないのが流行りになっているが,一定程度民主的で自由主義的な時代があった。
 ではなぜ昭和戦前期の立憲主義の否定, そして戦争,破滅の時代に移っていったのか。
 自民党「改憲草案」とは。

01:08:08~01:13:34
樋口 陽一 名誉教授
 2012年の自由民主党 「憲法改正草案」を,帝国憲法への逆戻りと言うのは誉め過ぎだというのは私の持論ですので,繰り返しません。
 それに関連して、あの「改正草案」に付けられたクエスチョン&アンサーQ&Aが,その本質を非常に分かり易く語ってくれています。要するに,現行憲法のとりわけ前文,とりわけそこが天賦人権振りの規定であるのが良くないと。

 この天賦人権というのは,キリスト教世界のことだけではありません。いみじくも小路田さんが仰ったように,きちんとした日本語がある。
 ものの理。道理。それから,お天道様がいる。
 何かやっちゃいけないことがある。これが,天賦人権です。

 だからこそ福沢諭吉が非常に分かり易く「天は人の上に人を作らず。人の下に人を作らず」
 権力を持ってるのが王様であれ,議会であれ,それは共通です。自分の好きなことをやっちゃいけない。
 この原則が気に入らないというのが,この「(自民党)改憲案」の本質をきわめて自身が言ってるわけですから,そのとおりだということになります。

 それが集中的に表れるのが,第13条の現行憲法は,個人。すべて国民は,個人して尊重される。
 個人が,だから気に入らない。 で「人」 。「人としては尊重される」 そうですけれども,この「改憲草案」で言っておりますね。

日本国憲法 第三章  国民の権利及び義務
第一三条【 個人の尊重と公共の福祉 】
 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

日本国憲法改正草案 自由民主党
平成二十四年四月二十七日(決定)
第三章  国民の権利及び義務
(人としての尊重等)
第十三条  全て国民は、人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない。

 そこで,発言を許された機会にそれに乗っかっちゃって申しますが,小路田さんが仰った12世紀13世紀が立憲主義の始まりだというのは,ある意味では,ユニークじゃないです。
 というのは,皆さん学校で習ったマグナ・カルタ
 Magna Carta Libertatum
 1215年 the Great Charter of the Liberties of England
 今年が2015年ですからまさに800年。800年前にイギリス人は,マグナ・カルタというものを作りました。
 それは義務教育の教科書では,さっき私がひいた1689年の Bill of Rights ビル・オブ・ライツ(権利章典)よりは,1215年のマグナ・カルタのほうが大きく扱われていると思います。 それだけ歴史的には大きな存在なんですね。

 ですから,鎌倉時代が,合議による運営。要するに封建性のロジックですから。
 封建制っていうのは誰かダントツの人間が権力を一手に持つんではない。平たく言えば,群雄割拠です。
 敗戦直後,ピューリタニズムという言葉をアメリカ人が使ったときには,非常に単純な意味で「うちのお父さんは相変わらず封建的なんですよ」とか「あの先生は封建的過ぎる」とかいうふうに,要するに頭が固くて分からんちんというのを封建的というふうに言っちゃったんですね。
 しかしそれは間違いで,歴史学上はまったく間違いであって,敢えて俗っぽく言えば群雄割拠の社会,飛び抜けた権力者がいない。
 だから,1215年のイギリス,鎌倉時代の日本。合議ということが 非常に大きな意味を持ったんですね。

 しかし,私は立憲主義のオリジンはそこまで遡らせない点が,2人のあいだで意見の違うところです。
 私は,ずっと遥か後の1789年。1689年ですらない,1789年。
 それはなぜかと言うと,私は,あれがまさに人権宣言。
 個人が権力に対抗する権利主体となる。
 だからこそ(日本国憲法)13条の個人というのが(自民草案では)目障りで,これをなくして「人」にしようということに,まさに,今に繋がっていくんですね。

 個人というものを考えると,そうなります。
 合議によるある社会の決定,ということを基準にすれば,小路田さんの仰るのに私も賛成であって,これは決してユニークではない。<笑> ただ,何を基準にしてものを言うかということで,結論は違うんですけれども,中身はそうなんです。

01:13:34~0:19:40
小路田 泰直 教授
 樋口先生が仰る意味で言うと,多分僕はユニークではないだろうと思います。単純に言いますと,世界の歴史は,どこの歴史も皆ほとんど同時に動いていると思うんですね。田舎と都会の差はあるし,繁華な東京と,奈良みたいに静かなところと,一見流れてる時間が違うように思いますけども,基本的には同じ時間が流れてる。つまり,人は,世界規模で最初から最後まできてるということです。たとえ国というものがあったとしても,それは世界の中にあるんであって,決して一国だけが孤立して存在する国なんてどこにもないし,それは今もないし昔もないと考えると,連動するのが当たり前。それが証拠に煙草なんてヨーロッパ人が吸って日本人が吸うまでにあんまり時間かかってないしあっと言う間に広がりますね,文化っていうのは。そういうふうに僕も思っています。

 で,僕がとくに強調したかったのは,ちょうどその時期に,人は不完全でしかあり得ないという発見があるということだと思うんですね。つまり人は一生懸命完全であろうと努力したんです。御釈迦さんも努力しましたし,キリストさんも努力しましたし,皆努力したんです。そのお弟子さんたちも頑張ったんですね。 
 だけど,どう頑張ってみても,それは無理だなっていう発見を,世界中の人たちがし始める。日本で言いますと,法然とか親鸞が「ああ,やっぱりダメだ」と。だから,「あの世に行って阿弥陀さんに救ってもらうしかないんだ」と。つまり自分で悟れないということが,極楽に往生するということに代わるわけですね。
 自分たちはどこまでも人間でしかないという発見が,絶対者の否定に繋がる。つまり「絶対」になれる人がいなくなっちゃう。そこで,合議制という話し合いによってしか,ものは決まらない。ある意味で人間としての当たり前に行き着く。
 だけどそれは優れた人がいないという前提で話し合うわけですから,まあたいへんなことが起こる。鎌倉時代の歴史などは,鎌倉の街の中で年がら年中戦争をやってるわけですよ。ちょっと気分が悪いとか,意見が合わなかったら,すぐ皆が鎧兜で固めてウワーッと行ってしまう。そういう社会ができ上がってしまうということでもあるということですね。 ヨーロッパでも内戦の時代は非常に長くあった。

 これに漸くピリオドを打とうということででき上がったのが,自分たちが不十分であれば自分たちの意見だけではなくて,もっと大きな意見を聞こうということで,しかもそれも神様とか絶対偉い人(の意見)というわけにいかないから,祖先たちの意見を聞こうというふうにして多分。
 それをたとえば自然法という言い方をする場合もあれば,あるいは慣習法という言い方をする場合もあれば,日本で言えば祖法<先祖伝来の法>という言い方をする場合もある。
 大日本帝国憲法は,この祖法の観念の中に作られている。「皇祖,皇祖の遺訓」という形で作られる。

 そういうことで,自分たちの我を通して議論をすることの困難さというものに漸く気づくというのが,狭い意味で我々が言ってる近代なのではないか。
 その意味で言うと先ほど樋口先生の仰られたイギリスの権利章典に始まって,それが多分,憲法の成立の時期だと,僕は思っています。
 ただこれは,だいへんなことで,自分たちが上手く治められないものを何か別のものを持ってきて治めるというのは,けっこうたいへんな想像力を逞しくしなくちゃいけないので,僕の感覚で言うと多分18世紀,19世紀ぐらいに一度,世界の人類はこれを作って,そこが逆に最後ではないのか。もうそれを,系譜を引いていくしかない。
 歴史の中で人間は二度と作れないものがあると,僕は思ってます。
 たとえばもし,天皇制というものがここで寸断されたとして,じゃあもういっぺん22世紀に天皇制を作りたいと思う人が出てくるかと言うと,それもあり得ないと思う。 
 僕は,立憲制というものも,ある歴史の産物であって,それを我々は大事にしていかなくてはいかんというふうに思います。それが,必要であればですよ。   それを必要であると判断すれば大事にしていかなくちゃいけないものであって,だから小沢さんが仰ったように,やっぱり大日本帝国憲法の継承法として日本国憲法は作らなくちゃいけなかった。新たに,まったく 1から作るなんてことは,もうできない時代に入っていると僕は思います。
 ですから,乱暴な形の改正はしないほうがいいと思いますし,もしどうしても改正する必要があれば,部分的に(するほうがいい)。たとえばアメリカは修正条項を加える,みたいなもんですね。
 そういう形で,合議の上で,ある幹のところに葉っぱを付ける,枝を付けるという形でやっていくのが,やっぱり筋論であって,ガラガラポンを繰り返すっていうのは憲法の権威を失わしめるような行為に繋がるんではないかなと。今やってんのは,どうもそういう,憲法いらないっていう気分がほんとうは蔓延してて,やってんのかなあという感じをちょっとしながら見ています
 実はその気分の蔓延は,今に始まった話しではなくて,第1次大戦から第2次大戦のあいだというのは,まさにそういう時代でした。
だから,憲法を否定する,近代を否定するというのは大流行しました。
日本だけじゃなくてドイツでも憲法は消滅しましたし,そういうふうになっていった時代。
それを乗り越えて,第2次大戦の多くの犠牲を払って,もういっぺん世界は立憲制に戻るべきだと考えて,こんにちに至っているわけですから,僕は歴史の遺物をどういうふうにして使っていくかということが,憲法の大問題ではないかなと思っています。

2015年 7月 24日(金) 16時~18時10分
緊急鼎談 第2弾 立憲主義の危機はなぜ起きるのか
樋口 陽一 憲法学者  東京大学・東北大学名誉教授
小路田 泰直 歴史学者  奈良女子大学文学部教授
小沢 一郎 政治家  衆議院議員
司会 住友陽文 歴史学者 大阪府立大学現代システム科学域教授




・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
抜粋終わり


儒教でも「君主が、道理と法を守らないと、官吏も庶民も、それを守ろうとしない」

と口酸っぱく言っている。


それすら無視して、日本人を奴隷以下にしたがる日本帝国=日本会議カルト。


もう、このような国、地球上に無用です。


お読みくださりありがとうございます。



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どうでもいいことですが…
  • from 5Dolphin :
  • 2015/08/05 (14:38) :
  • Edit :
  • Res
「福沢諭吉が非常に分かり易く「天は人の上に人を作らず。人の下に人を作らず」」とどなたかが間違って記憶しているようですが、意外にこの間違いの記憶が多い。

 この言葉は福沢の枕詞のように有名ですが、実は福沢が言った言葉ではなく、当時の世間でいわれていたことのようです。

 福沢は、この世間でいわれていることに対して、学業で身を興せば人の上に立てる、と説いたのが学問のススメで、この言葉の否定者なんです。

 福沢という男は戦争の最中に海外で金儲けしたり、部落民の子女を売春して金儲けしろと提案したりとトンデモな人物です。大河ドラマなんかに洗脳されてはいけません。
Re:どうでもいいことですが…
2015/08/05 15:47
>「福沢諭吉が非常に分かり易く「天は人の上に人を作らず。人の下に人を作らず」」とどなたかが間違って記憶しているようですが、意外にこの間違いの記憶が多い。
>
> この言葉は福沢の枕詞のように有名ですが、実は福沢が言った言葉ではなく、当時の世間でいわれていたことのようです。
>
> 福沢は、この世間でいわれていることに対して、学業で身を興せば人の上に立てる、と説いたのが学問のススメで、この言葉の否定者なんです。
>
> 福沢という男は戦争の最中に海外で金儲けしたり、部落民の子女を売春して金儲けしろと提案したりとトンデモな人物です。大河ドラマなんかに洗脳されてはいけません。


もっと真相は、おぞましく・美しい。

のに、目を背けて、「金貸し」の汚い昨今のアニメよりもつまらない幻想を支持している。

てのが、今の日本かもしれません。

書き込みありがとうございます。

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