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故国の滅亡を伍子胥は生きてみれませんでしたが、私たちは生きてこの魔境カルト日本の滅亡を見ます。
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https://shutou.jp/post-3791/ より

景公嬖妾を愛し、その欲する所に随う、晏子諌む【第九】


翟王の子羨は、景公に臣として仕えたとき16頭立ての馬車を使用した。
公はこれを見て喜ばなかった。
愛妾の嬰子がこれを観たいといった。
公は「晏子が病気で寝たときにしよう」と言った。

囿中(鳥獣を飼っておく所)の台上でこれを見た。
嬰子はこれを見て喜び、そのために請うて「厚くこれに俸禄を与えてください」と言った。公は承諾した。

晏子は病気から起きて公に見えた。
公は「翟王の子羨の馬車を寡人は大変いいと思う。これをみなに知らしめようと思う」と言った。
晏子は「馬車の操縦の事は、 臣はわかりません」と言うと、公は「寡人がひとりこれを楽しむのだ。これに万鐘の俸禄を与えたいと思う。それで足りるだろうか」と言った。

晏子は答えて
「昔、衛の士東野の馬車を、公は喜びましたが、嬰子が喜ばなかったので、結局公は喜ばず、ついにこれを見ませんでした。
いま翟王の子羨を公は喜びませんでしたが、嬰子が喜んだので、結局公は喜びました。嬰子が請えば、公はこれを許しています。

すなわちこれは夫人が君侯を制御していることになります。

また、人を治めることを楽しまずに馬を治めることを楽しんでいます。
また厚く賢人を禄せずして、厚く御者を禄しています。
先君の桓公の地は今よりも狭かったけれども、 法治を修め、政教を広めたので、諸侯に覇をとなえることが出来ました。
いま、君は一諸侯も親しんでくるものがなく、飢饉が起こり、餓死者が道路に並んでいる状況です。 君はこれを憂え恥じることもなく、ただ耳目に楽しいことのみ考え、先君の大きなてがらを修めようとせず、ただ16頭立ての馬車の操縦のわざを誇っております。
すなわち公は民を顧みずして国を忘れることがはなはだしいといえます。

また詩経に『四頭立ての馬車は、君子が乗るものである』とあります。8頭立ての馬を御することはもともと制度にありません。いままたこれを重ね、その違反は、 はなはだしいことです。

君がいやしくもこれを好めば、国中が必ずこれにならいます。
狩猟には不便で、遠くに行くことはできず、さらに馬を使用することは数倍になります。 これは下を御する道ではありません。

耳目を楽しませ、職務に当たらないのは、聖王の禁じているところです。
君がいやしくもこれを好めば、諸侯で必ずこれにならうものがあります。

君は厚徳善政で諸侯をおさめることなくして、偏ってこれを治めています。
人民にわが子のように対し、名をあらわし、遠方の人をなつけ、隣国を親します道ではありません。

かつ賢良を滅し、みなしご、やもめは救われず、 さらに夫人に政聴して御者を禄したのは、恨みを蓄え、民の讐となる道です。


詩経に
『立派な男子は城を成し、立派な夫人は国を傾ける』とあります。

いま君は賢人を求める事をせず、ただ夫人の言うことを聞いています。
国は滅びの方向に日に日に向かっています。君よ、お考え下さい」
と言った。

公は「わかった」といい、ついに馬車を見なかった。

翟王の子羨は帰国し、公は嬰子を遠ざけた。

・・・・・・・・・・・・・
抜粋おわり



トップ・指導者ってのは本当に難しい。

それがわからないと、その社会は滅びる。
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