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故国の滅亡を伍子胥は生きてみれませんでしたが、私たちは生きてこの魔境カルト日本の滅亡を見ます。
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中外日報 より

上記文抜粋
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安保法制強行採決 先人に顔向けできぬ
2015年7月22日付 中外日報(社説)

「仏法を知らずして堂塔伽藍を論ずべからず」は、法隆寺の宮大工、故西岡常一さんが祖父から継いだ「口伝」の一つ、同寺棟梁に代々伝わる家訓である。西岡さんが堂宇を再建した数々の古寺の中でも法隆寺、薬師寺は飛鳥・白鳳期の国造りへの情熱がこもる。当時の仏教は今の憲法に類するが、西岡さんは「では仏法とは」と問われ、詰まるところは「慈悲心」と答えたそうだ。「慈悲こそが人類を平和に導くんや」と。

法隆寺境内で感じる心の安らぎは、そのためか。そこにたたずむと、安保法制の衆院採決強行で頂点に達した平和憲法を破壊し、代議制民主主義を根底から突き崩す政治潮流が筆者には目を背けたくなるほど醜悪に映る。この国の行く末はかつてないほど危うい。

冒頭の逸話は『宮大工棟梁・西岡常一 「口伝」の重み』(日経ビジネス人文庫)によるが、飛鳥人の深い知恵を教えてくれる。例えば飛鳥建築は正面(南)の柱に節が多く見栄えが悪い。山に自生する木は太陽に向いて枝を伸ばす南側が固く、柱にする時は節の多い側を南にすると長持ちする。木とじっくり対話し、千年先を考えた造り方を心掛けたようだという。

飛鳥人は寺院の工法を大陸から学んだが、決してうのみにはしなかった。雨の多い日本の風土に合わせ軒を深くするなど、ひらめきと工夫を凝らしていたそうだ。

法隆寺は何度か修理されたが、西岡さんは徳川家康が豊臣家を弱体化させようと謀った修理がひどく手抜きされた例を挙げ「仏法の世界に政治が介入すると、ロクなことはない」と決め付けている。

憲法も同じことだ。民意に反する安保法制は憲法を骨抜きにし、戦争を「できる国」というよりむしろ「する国」へ変身させかねない。次に企図する改憲構想も底意が露骨で、決して良い結果は生むまい。焦点の憲法9条の平和条項は、日本の国会審議で加えたことが最近の研究で分かった。未曾有の戦禍を体験した先人は、飛鳥人に劣らぬ知恵を巡らせた。戦争を知らぬ政治家が論じる「押しつけ憲法」論は思慮が浅いと言うほかない。

もとより安保法制は中国を意識したものだが、中国古代の兵法書『孫子』は戦わずに勝つのを「理想の勝ち方」と見なす。つまり、国を守るには外交に知略を尽くさねばならないという教えである。まさに軍事偏重の安倍政権に欠けているのが、これではないか。

対米従属で政治の作法にも慎みを欠く。そこに未来を拓く知略は期待できぬ。仏教界をはじめ民間の英知こそが今、問われている。




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抜粋終わり


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