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故国の滅亡を伍子胥は生きてみれませんでしたが、私たちは生きてこの魔境カルト日本の滅亡を見ます。
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P R
DEEPLY JAPAN  より

上記文抜粋
・・・・・・・・・

サンクトペテルブルク経済フォーラムが催されていた。

露、制裁「効果なし」強調 60カ国以上参加
https://mainichi.jp/articles/20170602/ddm/007/030/043000c

【サンクトペテルブルク(ロシア北西部)杉尾直哉】ロシア政府主催の「サンクトペテルブルク国際経済フォーラム」が1日、3日間の日程で開幕した。2014年のウクライナ危機以降、ロシアは欧米諸国との関係を悪化させたが、プーチン大統領は今年のフォーラムにインドのモディ首相やオーストリアのケルン首相、日米欧の大企業トップを招待。幅広い諸国との経済協力を印象づけ、欧米の対露制裁が実質的な効果を上げていないことを国際社会にアピールする狙いがある。

別にそんな狙いで開かれてるとも思わないんですけどね。そもそもこのフォーラムは今年で21年目だそうで、今年は143か国からの経済関係者、国際機関、専門家、科学者、ジャーナリストが集まった、とTASSは書いていた。各紙見るに例年以上に盛況だったって感じ。

で、各種のフォーラムでの発言もそれぞれ興味深いんだが、毎年プーチンが出てくる最終盤のセッションに注目が集まり、今年も面白いことを言いまくっていたようなので、これはまた別途書くかも。



プーチンと一緒に写ってるのはモディ・インド首相とモルドバの大統領。

インドは今年のゲスト国だった。来年はカタールが予定されている模様。



面白いだけでなく、とりあえずこのフォーラムの期間中に、380契約、約350億ドル(3.5兆円ぐらいか)の契約がまとまったそうだ。多分インドが大きかったんじゃないかと想像。
More than 380 agreements were signed at SPIEF-2017 for 2 trillion rubles ($35.32 bln)

http://tass.com/economy/949695



さらに、フォーラムの合間の要人発言としては、経済開発大臣のマクシム・オレシキン氏が、

ロシア経済は原油バレルあたり40ドル以下でもやってけます、と発言していた。

"The Russian economy, in fact, does not care about oil prices. We base or entire macroeconomic policy on the oil price of $40 per barrel," Maxim Oreshkin said

http://tass.com/economy/949707



そういえば、ロシア経済はすでにリセッションを脱して+領域にいることは報じられているが、それだけでなく、1週間ぐらい前のzero hedgeでは、ロシアのクレジットレーティングが制裁以前に戻っている、ってかもっと低くなってるやん、という話が出ていたばかり。



http://www.zerohedge.com/news/2017-05-30/sanctions-what-sanctions-russian-credit-risk-collapses-4-year-lows


前にも書いた気がするけど、こういうグラフを見てわかるのは、制裁が問題じゃなくて、2014年末の要するによくある大金持ち集団による「売り崩し」が問題だったんですよね。そこでルーブル安となりそこから全体経済がグダグダになりかけたがなんとか踏ん張った。おかげで、ロシアの強硬派が「ワシントンコンセンサス」路線まっしぐらやんけと憎んで憎んで憎み倒していた中央銀行総裁が、結果的になかなか良い評価を受けるという皮肉なことになってる(この経済政策路線を巡る対立はしかし根深い)。

こうなってくると、2019年ロシア財政破綻説の森永卓郎のコメントを是非聞かねばなるまい。メールだそうからしら。

他者の破綻願望:ロシア編を評価してみる



この2年か3年って、ロシアの経済構造改革のためにみんなして圧力をかけて差し上げた、みたいな感じさえするなぁ。笑えるぐらい。

あと、石油セクターのちり芥の払落しってか、構造改革ってのかをやってこれたのも今後にとってプラスでしょう。こここそ、ホドロコフスキー等のオリガルヒ問題の巣だったわけだから。これは極東も関係があると思う。別途書くかも。



■ ロスネフチ

で、その石油セクターで最も重要なロシア政府が50%プラス1株だかを持つ(つまり支配権を持つ)ロスネフチは、イラクのクルドとクルド地区の石油の組みだしから輸送、販売等々でロスネフチと協力するらしい。確か、記憶違いでなければ今年の3月頃に1回ドライランみたいなことをやっていたと思う。その時は向け地はドイツの製油所だったような気がする。

Rosneft, Iraqi Kurds agree to expand cooperation
http://aa.com.tr/en/middle-east/rosneft-iraqi-kurds-agree-to-expand-cooperation/833514



まぁ、ロスネフチと組むと自動的に強力な用心棒がついたも同然みたいなものだから、お得といえばお得というべきでしょうか。



さらにもう一つ、BPブリティッシュペトリアムが、ロシア産欧州向けのガスの増強についてロスネフチと契約した模様。まだMOUだが、パイプラインの話なのでロシア政府の許可がないとできないので今後の話し合いが必須という状況(ロシア側に選択権のある話ともいえる)。

いずれにしても、ヨーロッパはエネルギーのロシア依存を脱却すべきだ~というあの大声はどこに行ったの? (既にEUは3月頃に、サードエネルギー・パッケージというロシアに独占法違反いたいな容疑をかけていた案件をほとんど撤回している)。

BP teams up with Rosneft to bring more Russian gas to Europe
http://www.telegraph.co.uk/business/2017/06/02/bp-teams-rosneft-bring-russian-gas-europe/



さらにロスネフチ。サウジアラビアのアラムコとサウジでジョイントベンチャーをしようかなって考えてるところ、という報道もあった。

Rosneft, Saudi Aramco to look into joint investments in Saudi Arabia: TASS
https://www.reuters.com/article/us-russia-economic-forum-rosneft-aramco-idUSKBN18T0H8

このへんは、ロシアがカタールと仲良しになってきていて、カタールも対イランの姿勢に変化がある、そこで、サウジにもなんかしなきゃ、なのだろうか。



■ インド

インドについては、モディ首相が、ロシアとインドの協力関係はただの兵器の取引じゃない、これは信頼の問題なのだ、と、またまたくすぐるようなことを言っている。インドのヨガ外交の体現者みたいなおっさんですね。

India-Russia cooperation not about arms trade, but about trust – Narendra Modi
Published time: 2 Jun, 2017 09:48
https://www.rt.com/shows/sophieco/390573-narendra-modi-india-politics/



で、兵器まわりの取引とは別に、クダンクラム原子力発電所の5、6番目の原子炉計画に合意。グダンクラムの原発は既に1、2番目がここ数年で臨界に達して、3、4が現在建築中。



というわけで、なんか、制裁とか何の話なんだろうかなって感じのロシアさんでした。

こうやってみると、この間のイタリアのジェンティーニ首相の、

二国間の関係はもちろん私たち(プーチンと首相)の会話の中心でした。私たちは常に、ロシア市場のイタリア企業とロシアのビジネス界との信頼関係を、最も難しい時でさえも-これは既に過去のことになったかもしれないわけですが-維持しようと努めています。

神聖同盟アップデート編

ってのは、単なる現状認識だったんだろうなと思うし、この間のドイツのメルケル首相の、ドイツは、我々は自分たちの運命を自分たちの手で決めなければならない、どんな国とでも付き合わなければならないんだ、ロシアとでも、みたいな言い方の影にあるのは、ドイツ経済界からの突き上げなんだろうな、などとも思う。

(日本の報道は多くの場合、「我々は自分たちの運命を自分たちの手で決めなければならない」にだけフォーカスしてるけど、その前後で、US、UK、ロシアをヨーロッパの外部者として捉えるようなもの言い方がむしろ欧米では不評だった。なんでこの3者同列なんだよ、だから)

経済界からしたら、お前のイデオロギーにつきあって制裁遊びしてる場合ちゃうねんで、という感じでしょう。

インドとロシアは陸でつながるわけで、ドイツがそこに絡まないわけもないだろうしな、とも思う。青がロシア・アゼルバイジャン・イランのいわゆる南北回廊、赤は従来の船積み航路。



インドが報じていたこのルートのコスト削減は、このへんで書いた通り。

SCOと南北回廊とイラク+アフガン戦争はつくづくバカだった



■ オマケ

上の毎日新聞の記事についている写真は、プーチンではなく、クドリン元財務相。プーチン政権にもう一回アドバイザーとして戻ったから過去の人ではなくなったが、その人はロシア草の根的には第5列(要するに売国奴)と目されている人。下のど真ん中のおじさん。

実際問題どうなのかわからんけど、でもまぁ、日本のお好みの人はみんなロシア草の根もしくは強硬ロシア派みたいな人たちが、リベラルエコノミーを取ってロシアを破壊しようとする第5列だ!という人だというのが、なんというか私たちの置かれた立ち位置ってものがわかるというもの。そして、どう考えても主役はクドリンじゃないだろうにその人を持ってきてしまう日本の記事ったら、ってところも物悲しい。普通になれんのかい、普通に!



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・・・・・・・・・
抜粋終わり


阿呆天国の偽ニホンザルに支配された日本列島は、「空前の不景気」で大本営だけ好景気ですが、ロシアは痴呆化した西側の「経済制裁」をつかって、より健全な経済体制になった。


まあそういうこと。


お読みくださりありがとうございます。
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